この度、私が売却したマンションの概要を先にお知らせいたします。
- 駅徒歩3分
- 3LDK
- 76平米
- 南向き
- 12階建ての10階
- 最寄り駅は急行が止まらない(私鉄)
2013年3月の新築分譲時に3,200万円で購入したマンションを、2018年3月に3,380万円で売却できました。
金額だけ見るとマンションを買った時よりも180万円高く売れたことになります。
しかしマンションの売却には、それなりに苦労がありました。
じつを言うと、売り出しから半年間は買った時と同じ3,200万円で売り出していたのです。
これは地元の不動産屋で売却査定をしていただき「妥当だと言われた金額」でした。
それでも、ぜんぜん売れませんでした。(笑)
なぜ途中から180万円高くしたのに売れたのかをご紹介したいと思います。
安いのに半年間、売れなかった
最初の半年間は、地元では一番有名な不動産会社にお願いしました。
最寄り駅に乗り入れる私鉄沿線を地盤にしている不動産会社で、この界隈では一駅ごとに駅前に出店している「地元密着」を宣伝文句にしています。
マンションを売却することを決めたときに、たまたまポストに投函された「売却物件求む」というチラシを見て、よく考えもせずにお願いしました。
- 駅から徒歩3分の好立地
- 南向きの部屋で眺望がいい
- 新婚・シニアに紹介しやすい3LDK
住んでいたマンションをこのように評価されて。
新築分譲時と同じ3,200万円で売り出すことに決めたのです。
「本当に買った時と同じ値段で売れるの?」と半信半疑でしたが、
値下がりしなかったことに気を良くして、その査定価格でお願いしました。
内覧のたびに疲れ果てる
ところが、ちょくちょくお客さんは見に来るものの、
なかなか買う気のあるお客様が現れませんでした。

内覧の電話連絡を受けると、大掃除をしてお迎えする準備をします。
案内のたびに「仕事を休んだり」、「予定を変更したり」・・・。
こちらで必死に都合をつけて待っていると・・

こんな電話一本ですっぽかされたこともありました。
マンションを売りだした当初こそ、すこし楽しくもありましたが、
すぐに私も妻も疲れきってしまいました。

180万円損したことに・・・結果的には売れなくてよかった
値下げしないと売れない?
担当してくれた不動産会社の営業さんは、人柄はいいのですがチョットのんびりした感じで、私も妻も頼りなく感じていました。
結局、半年間その不動産会社で売りだしたものの、売れる気配さえありません。なにか売る方法はないのかと担当さんと話していると・・・。

担当さんが言うことも分かるのですが、わたしも妻も驚いてしまいました。200万円といえば大金。日々の生活を切り詰めても、200万円貯金するのに2年以上かかるでしょう。そんな大金を簡単に手放す気にはなれませんでした。
これ以上、その不動産屋では売れる見込みもなく。広告の見直しやエリアの拡大などを期待していたのですが、値下げ以外に提案されることもなかったため、不動産会社を代える決断をしました。
2回目はしっかり不動産屋選び
最初の不動産会社選びで失敗したので、「人柄」とか「地元密着」などの曖昧な判断をなるべく排除しようと心がけました。
ちょっと面倒でしたが、不動産売却の一括査定サービスを利用して、なるべく多くの営業さんに会って話を聞くことにしました。
売却中のマンションの概要を入力して、しばらく待つと・・。
複数の不動産会社から「簡易査定」と呼ばれている、とりあえずの売却価格が提示されます。
不動産会社から送られてくる査定額にはバラツキがあります。
査定額の根拠・販売方法にも不動産会社ごとに違います。
少しでも興味を持てた会社には、マンションまでご足労いただき、内覧査定をしてもらいました。
ソニー不動産のFさんだけは違った
その時に来ていただいた不動産営業の1人が、ソニー不動産のFさんでした。
Fさんは、他の営業さんとはチョット違っていました。
他の不動産会社は、どこも「半年売れなかったから値下げしましょう」と言っていました。
しかし、Fさんの提案だけは全然違いました。

後から考えると、私たち夫婦を喜ばせようとしたFさんのリップサービスかもしれません。(笑)
しかしFさんは、売りだされているマンションの間取り・築年数・金額などを一覧で示し。
私たちのマンションは、ニーズがあるのに売られていないと分析してくれました。

売り方が悪かったかもしれないので、一緒に頑張りましょう値下げは、いつでもできますから!
嬉しいことを言ってくれるFさんの声に後押しされて、ソニー不動産に替えることにしたのです。
不動産屋が替われば、すべてが変わる
Fさんから売りだしてもらってから変わったことはいくつかあります。
まず、お客様を案内する前の準備をしっかりすること。
- 部屋中の掃除は当たり前
- 全部屋(廊下も)照明をつける
- 必ず事前に換気をする
- 必要ならばお香を炊くといい
マンション写真のビフォーアフター
室内の写真も、一枚撮影するごとに家具を移動しながら「いかに広く写るか」を工夫しながら撮影しなおしました。
出来上がった写真をネットで見せてもらいましたが、広角レンズ(カメラ)のおかげで「ものすごく広く見えるように」なっていました。
※イメージ写真です
具体的に答えなければいけない
他にもFさんは、お客様の案内をするときのロールプレイングもしてくれました。
基本的に私たちは「少し離れて居る」だけで、説明はFさんがしてくれます。
ただ、たまにお客様が、直接私たちに質問することがあるんです。
そういうときに「どう答えればいいのか」をレクチャーしてくれました。
お客様から「廊下を歩いている人が気になったりしませんか?」と尋ねられたら。「そうですね、エレベーターから歩いてきて、この家の前を通るのは、お隣のひと家族だけですから、気にしたことはありません」と言った感じです。
以前は、「気になりませんよ」みたいな感じで、
そういう受け答えが曖昧だったんです。
そこをFさんが、バシッと正してくれたような感じです。
ドタキャンかと思ったら・・・
そういえば、案内を予定していた直前に突然Fさんから電話がかかってきたことがあります。
私は内心「あ~、また案内のキャンセルか・・・」と思って電話を取りました。

「たった3分遅れるだけで電話しなくていいよ!」と思いましたが・・・、
とにかくマメなんですよねフォローが。(笑)
たぶん、誰にも同じように誠実に接していることが容易に想像できました。
だから、Fさんへの期待と信頼が高まるばかりでした。
【売却中】Fさんへの不信感・・?
そんなFさんへの期待感がマックスに高まった頃、ひとつ事件が起こりました。
それは、お客様の案内中に起こった出来事です。
お客様とリビングでお話をしているときに突然、
Fさんの携帯電話(スマホ)が大きな呼び出し音で鳴り始めました。
普段のFさんは、携帯の音が鳴らないように設定してあったので、
私は「おかしいな?」と思ったんです。
しかも、Fさんは電話を取り出すと「失礼します」と言って、電話で話し始めました。
我家のリビングで、Fさんが話し始めると、
お客様と私たち夫婦が取り残されるような形です。
自然とFさんの会話に耳を傾けてしまっていました。
「そこはFさん、あとでかけ直すんじゃない?」と内心思いながら聞いていると・・・。
Fさんは、電話口で話しながら、視線だけを私に向けてきます。

すみません
午前中のお客様が
もう一度お部屋を見たいとおっしゃっています。


とにかく、今はご案内中なので
後からかけ直すと伝えて下さい
その日は、午前中に案内なんか無かったんです・・・。
だから完全にFさんの勘違い、他のお客様と間違えてしまったんでしょうね。
Fさんへの期待感は、あえなくしぼんでしまいました。
どうして?突然の購入申し込み!
そのときに見に来てくれていたお客様は、けっこう良い感じだったんですが、ひと通りご覧になって、Fさんに連れられて帰って行きました。
Fさんとお客様が帰ってから、1時間くらいたった頃、電話が鳴りました。
電話をかけてきたのは、Fさんです。

先ほど、ご案内したお客様から、満額(値引きなし)で購入の申し込みを頂きました!

Fさん 誰か別の人と間違えてませんか?

すこし説明不足でしたので、これからお伺いして、説明させていただけますか?
説明のために、再び訪れたFさんから「購入申込書」を手渡されました。
狐につままれたような感じでしたが、Fさんの説明によると・・・こうです。
ご案内の前から、このお客様の希望する条件に「我が家がピッタリあっている」ことが分かっていました。
近隣では、同じようなマンションで、価格帯・間取り・平米数のお部屋がなく。
お客さまにとって、我が家がオンリーワンの物件だったんです。
ただ最後に、お客様の背中を押す「キッカケになる何か」が必要でした。
そこで、あの電話です。
じつは、Fさんが頼んで、事務所の同僚にかけてもらった電話でした。
つまり、Fさんの仕組んだ「お芝居」。
だから「午前中のお客様」なんて居るはずないんです。
煽りというテクニック
でも、「買おうかな?」って思っているお客様にとって、「自分の他にも欲しいお客様がいる」って魅力があるんです。
よく考えればそうですよね!
だれも欲しがらないものを、わざわざ買おうと思わないけど、
みんなが争って買おうとするものは欲しくなるものです。
私も、行列のできるラーメン屋で「並んででも」食べますが、それと同じ心理なんでしょう。
とにかく、Fさんのちょっとトリッキーなお芝居のおかげで、マンションを買った時よりも高く売ることができました。
Fさんが言うには、
あの電話芝居を「煽り(あおり)電話」という、不動産営業のテクニックだといいます。
怖いですね!不動産屋さんて・・・。
【まとめ】なるべく高く売るには
※写真はイメージです
わたしたちは、Fさんと出会えてマンションを高く売ることができ。
念願だった一戸建てへの住み替えが叶いました!!
- 売りたいのに売れない
- 安くしないと売れないと言われた
- なるべく高く売りたい
以前のわたしたちと同じような悩みを抱えている方に、お伝えしたいのは・・・。
素人である売主が、あれこれ悩んでも、なにも始まりません。
さっさと、売れる営業さんを見つけて、任せてしまうのが確実です。