たしかに、売れないマンションの特効薬が値下げ。マンション購入で一番の魅力は何といっても値段のやすさです。
しかし、簡単にマンションの値下げをする前に、現在の販売状況を見直すことで、ポンポンと内覧が入って、申し込みにつながることも少なくありません。
売り出したマンションの内覧数は、物件の人気度を示す指標です。そもそも、内覧の客数が少ないのか? それとも、内覧はあるのに売れないのでしょうか?
売り出した最初の一ヶ月間で、最低3組の内覧がなければ、極端に内覧数が少なく、広告・送客に問題があるといえます。つまり、不動産会社の売り方が悪い可能性。
逆に、内覧は時折りあるのに、申し込みが入らないのであれば、お部屋の状態が良くないか、担当営業のクロージングに問題があります。
マンションが売れない原因
なかなかマンションが売れないとき、売主は困ってしまいますね。
- 販売価格が高い
- 設備・施設が古く魅力がない
- 間取りがニーズにマッチしていない
- 駐車場が不足している
- 管理費・修繕積立金が高い
- 競合する物件数が多い
- 不動産会社の売り方が悪い
- 整理整頓ができていない
マンションが売れない原因は、売主ひとりのチカラでは、改善できないことも多くあります。上に赤字で示した3つのポイントは、売主の努力で改善できること。
売り方の悪い不動産会社は、代えたほうが良いかもしれません。
広告を見直す
- 広告・物件情報を見つける
- 不動産会社に問い合わせ・内覧希望
- 内覧をしてマンションを気に入る
- 購入の申し込み
最近の中古マンションの購入では、インターネットやチラシで見つけた物件に、自ら問い合わせて内覧希望をするのが主流です。ひと昔前のように、不動産会社に紹介された物件を気に入って、購入されるお客様は、本当に少なくなりました。
つまり、マンションを売却するためには、売り出した物件をチラシなりネットなりで、お客様に見つけてもらわなければなりません。広告がお客様に届かなければ、問い合わせも、内覧も、申し込みも、ありません。
広告の掲載先をチェック
どうすれば、見込み客のもとに広告を届けることができるのか。これは、多くの不動産会社が試行錯誤を繰り返し、莫大な広告費をかけて、効果の高い方法を探求しています。
そして、一つの解決策といえるのが、不動産ポータルサイトへの出稿です。中古マンションを探している見込み客が頻繁に訪れるサイトに、お金をかけて物件情報を出稿するのです。
あなたが売り出したマンションは、ポータルサイトに掲載されていますか?
- HOME4U
- SUUMO
- アットホーム
- ホームズ
- Yahoo不動産
どれも一度は聞いたことのあるサイトではありませんか?
中古マンションの見込み客は、例外なくこれらの不動産ポータルサイトにアクセスして、情報を得ています。ここに物件情報が出ていれば、一定数の見込み客に見つけてもらうことができます。
室内写真はたくさん掲載されているか?
ポータルサイトに掲載されているからといって、安心するのは少し早いかもしれません。
見込み客が頻繁に訪れる場所に、物件情報を掲載されていても、クリックして詳細を見てもらえなければ意味がありません。
実際に、ポータルサイトの物件情報を見てみると分かります。
まず、キャッチで人目を引くような写真が大きめに表示されています。クリックして物件詳細に進むと、多くの写真が掲載されていることが分かります。
とくに室内写真が多く、見込み客には、見せられるだけ見せてしまって、「内覧では確認するだけ」という状態にするのが理想的です。
物件を掲載した不動産会社には、「どの物件が、どのくらい閲覧されたか」が分かるようになっています。これまでの閲覧傾向(データ)から分かるのは、写真が多く・キレイに撮影してあって・余すところなく見せていることが特徴です。
検索されやすい価格設定がされているか?
どのポータルサイトにも、「絞り込み検索」という機能がついています。これは、掲載されている物件があまりにも多いため、見込み客が選びやすいように条件を選択できます。
もっとも多く選択される条件が価格帯。ところが、もったいないことに、ポータルサイトで検索されにくい販売価格になっている場合があるので注意してください。
答えは、もちろん3490万円。
上の画像のように、3000~3500万円の価格帯絞り込みでヒットします。
3510万円の価格設定では、3000~4000万円と絞込された場合でしかヒットしません。
ほんの20万円の差で、掲載した物件の閲覧数は劇的に変わることがあります。あなたのマンションが残念な価格設定になっていないかチェックしてください。
不動産屋を見直す
マンションが売れないとき、もっとも効果があるのが、不動産屋を代えること。
ポータルサイトの登録や、写真の掲載方法、内覧を増やすための取り組み、内覧客のクロージングなど、売主にできなくて、不動産会社にできることが多いのです。
この後、お話する整理整頓の仕方などは、不動産会社の担当営業がしっかり情報提供すべきことです。内覧で見込み客の反応が悪いのは、内覧前に担当営業がやるべきことをやらなかったことが原因だと考えます。
部屋の掃除を見直す
さて、見込み客は購入申し込みの前に、必ずマンションの内覧をします。内覧をせずにマンションを買う(個人の)お客様はいらっしゃいません。
不動産の業界用語では「感度が出なかった」と言います。
内覧客の感度が出ない場合には、様々な要因がありますが、もっとも多いのが整理整頓ができていないケース。
売り出したマンションは商品です。マンションを売り出した売主は、いつ内覧があっても良いように、お部屋を常に磨き上げておかなければなりません。
まとめ
マンション売却 | 売却価格 | 売却期間 | 対応と手続き |
得意な業者 | 高く売れる | 短い | スムーズ |
不得意な業者 | 安くしか売れない | 長い | トラブル |
ここで紹介したすべての見直しをしても、やっぱりマンションが売れなければ価格を下げざるを得ないでしょう。
まずは、不動産会社を替えるのが手っ取り早く。次に価格を下げるべきです。