マンションの成約価格とは、最終的に売主が買主に売り渡すマンションの売却価格のこと。
売り出した価格から、値下げ・価格交渉に応じたとしても、最低価格を上回っていなくてはいけません。最低価格とは、ローンの残債や引越し費用など、それ以下で売ることができない最低限の価格を指します。
不動産業界の専門用語で、売買契約書を「37条書面」と言いますが、この売買契約書に記載された物件価格が成約価格です。
売り出し価格・販売価格
販売価格は、マンションの売却活動をしている期間の価格を指します。
販売価格のなかでも、とくにマンションを売りはじめた当初の価格を、売り出し価格といい。もっとも注目を集める価格と言えるでしょう。
近隣エリアに、人気の中古マンションが新たに売り出されれば、「内覧したい」という購入希望者が不動産会社に問い合わせをします。
このとき、物件の魅力相応な価格であることが大事で、高すぎる売り出し価格では、お客様の反響がまったく得られません。購入客の反響がなければ、様子を見て、段階的な値下げが必要になります。
契約金額が成約価格
販売期間中に段階的な値下げをすることで、販売価格は安くなっていくのが一般的です。
提示した販売価格のまま、購入申し込み(買い付け)が入ることもありますが、「100万円値下げしてくれたら購入する」と言った具合に最期に値下げ交渉があることも少なくありません。
どれだけ値下げ交渉に応じれるかは売主次第。値下げを拒否して次の購入客に期待することもできますし、お客様の意向に合わせる場合もあります。
こうして、売主・買主の両者が合意し、最終的に契約書に記載された金額が成約価格と言います。
成約価格は近所にバレない
売り出し期間中の販売価格は、チラシやインターネットに物件情報が掲載されるため、近隣の住民が知るところとなります。
とくに同じマンションに住むご近所さんは販売価格に注目しています。きっと、ご自分のマンションの資産価値が気になるのでしょう。
販売価格はご近所さんにバレてしまいますが、成約価格は内緒にしておくことができます。成約価格は、売主・買主と、不動産会社が知っていること。わざわざ公表する業者もありません。
まとめ
マンション売却 | 売却価格 | 売却期間 | 対応と手続き |
得意な業者 | 高く売れる | 短い | スムーズ |
不得意な業者 | 安くしか売れない | 長い | トラブル |
成約価格は、高ければ高いほど売主としては嬉しいでしょう。同じように買主は、成約価格が安いほど嬉しいのです。
「売りたい価格」と「買いたい価格」の間で、両者が妥協点を見つけることができたのが成約価格と言えます。
売主としては、最低価格を下回ることはできないので、販売価格を高めに設定することが重要となってきます。